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ヒアリング設計(何を聞くか)
10秒でわかる!要点まとめ
- 「ご要望をお聞かせください」は、いちばん聞いてはいけない質問
- 聞くことは会う前に決める。その場の思いつきで聞かない
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相手が答えられない質問を用意しない。答えられる形に翻訳して聞く
1. 概要:何を聞くかを、会う前に設計する
ヒアリング設計とは、打ち合わせの前にこの場で何を持ち帰るのかを決め、そのための質問を組み立てておく作業です。 ここで言うヒアリングは、ユーザーインタビュー(→ユーザーインタビュー)とは別のものを指します。相手は発注側の担当者や決裁者で、目的は案件の与件と目的を確定させることです。 1回の打ち合わせで聞けることには限りがあります。60分なら、まともに深掘りできるのは3〜4テーマ。だからこそ「今日はここを確定させる」と決めて臨まないと、雑談で終わって次回また同じ話をすることになります。
2. なぜ重要なのか:相手は「要望」を持っていない
「ご要望をお聞かせください」と聞くと、たいてい返ってくるのは他社サイトの真似か、社内で出た思いつきの寄せ集めです。相手は制作の専門家ではないので、要望の形で整理されたものを持っていないのが普通です。 ここで返ってきた言葉をそのまま要件にすると、後で必ず崩れます。「トップに動画を入れたい」の裏にある「若い層に古い会社だと思われたくない」に辿り着かないまま作ると、動画は入ったが課題は残ったサイトができあがります。 ディレクターの仕事は、要望を聞くことではなく、要望の形をしていない話から目的を取り出すことです。そのためには、聞く順番と切り口を設計しておく必要があります。
3. 実務のポイント:聞き方を変える3つの型
- 「事実」から聞き、「意見」を後にする:最初に聞くのは、いま起きていること。問い合わせの件数、売れている商品、社内で誰が更新しているか。事実は誰でも答えられます。 意見(どうしたいか)を最初に聞くと、答えられない相手を黙らせてしまいます。
- 「なぜ」を3回ではなく、言い換えて2回:「なぜ」を連発すると詰問になります。「それはどういう場面で困りますか」「もしそれが解決したら、何が変わりますか」のように、場面と結果に置き換えて聞きます。
- 答えられない質問を用意しない:「ターゲットはどなたですか」は答えにくい質問です。「直近で成約したお客様は、どういう方でしたか」なら答えられます。抽象を具体に翻訳するのが、質問設計の中身です。
- 聞けなかったことを記録して次に回す:全部聞ける打ち合わせはありません。持ち帰れなかった項目を明示して、次回の冒頭に置きます。
4. スキルアップのヒント:質問リストを事前に人に見せる
打ち合わせ前に作った質問リストを、案件を知らない同僚に見せてみてください。「これ、自分なら答えられないな」と言われた質問は、相手も答えられません。この確認を数回やると、自分の質問の抽象度の癖が分かります。 また、打ち合わせの録音を聞き返して、自分が話していた時間の割合を測るのも効きます。ヒアリングでこちらが半分以上話しているなら、それは説明会であってヒアリングではありません。目安として、話す時間は3割以下です。