目次 / サービス運営・運用
振り返りとナレッジの再利用
10秒でわかる!要点まとめ
- うまくいったやり方も、失敗の兆候も、次の案件に再利用されないまま消えていく
- 毎回ゼロから始めている感覚があるなら、原因は経験不足ではなく振り返りの形にある
- 振り返りは、次に引ける形で残して初めて資産になる
1. 概要
振り返りとナレッジの再利用とは、案件で得た学びを「感想」で終わらせず、次の案件で引ける形に変換して残すことです。
多くの現場に振り返りの場はあります。しかし、そこで出た話が次の案件に効いている実感は薄い。理由は単純で、残し方が「振り返った記録」であって「次に使う道具」になっていないからです。
2. なぜ重要なのか
再利用されないと、経験が個人にしか溜まりません。
| 起きること | |
|---|---|
| 個人には溜まる | ベテランは強くなる |
| 組織には溜まらない | 新しい人は毎回ゼロから |
| 人が抜けると | 溜まった分がまるごと消える |
とくに失敗のほうが再利用されにくい。うまくいった話は共有されますが、失注や解約の兆候は振り返りにくく、記録に残りません(→ 解約・離脱要因の分析)。
3. 実務のポイント
「感想」ではなく「次の一手」で書く
| 残らない書き方 | 残る書き方 |
|---|---|
| 「コミュニケーションが不足していた」 | 「キックオフで決裁者を確認しなかった。次は初回で必ず聞く」 |
| 「スケジュールが厳しかった」 | 「デザイン確認に想定の倍かかった。次回は確認を2回分見込む」 |
主語と次の行動が入っているかどうかが分かれ目です。
置き場を、案件フォルダの外にする
案件ごとのフォルダに書くと、その案件が終わった時点で誰も見なくなります。種類ごとの置き場(チェックリスト、型、事故集)に足す形にします。
型になったものは辞書へ
複数の案件で繰り返し出てくる学びは、案件のメモではなく共通の項目として名前をつける段階に来ています。名前がつくと検索でき、他の人が引けるようになります。
小さく、こまめに
大きな振り返り会を月1回やるより、案件の区切りごとに3行のほうが残ります。「よかったこと」「危なかったこと」「次にやること」で十分です。
4. スキルアップのヒント
- 直近で終わった案件について、3行だけ書いてみる。書けないなら、それは振り返りの場ではなく記録の形の問題です
- 過去の振り返りを見返して、次に使えた記述が何%あるかを数えてみる
- チームで「毎回同じことでつまずいている箇所」を挙げてみる。それが最初に型にすべきものです
関連
- 解約・離脱要因の分析 / 引き継ぎ・プロジェクトの終わらせ方
- 涼香氏(株式会社Asobicaデザイナー)のnote
- 個人の「コツ」を付箋に書き出しグルーピングしパターン名を付け言語化する
- 涼香氏がAsobicaで実施したワークショップ事例、ハンドブック化まで実施
- 心理的安全性を保ちながらチームの暗黙知を共有可能な形にする手法
- 元記事: https://note.com/ryoka_design/n/nefb49e769a0d/DiSAの紹介: https://note.com/disa_pr/n/n347930c61c71